: : : 材料作製・処理装置 : : : | ||
++ 超高真空マグネトロン・スパッタリング装置 ++ | ||
(Eiko製, 一部研究室改造, 一部Kenix改造) | ||
UHV magnetoron sputtering sysytem | ||
スパッタリングを行う超高真空チャンバー(4×10-7 Pa以下)とRHEED(反射高速電子回折)による原子配列の解析、逆スパッタ、試料交換を行うチャンバーから構成される装置です。
3 inchカソード(リボルバー式5ターゲット)と2 inchカソードを備えているため、複雑な層構成のエピタキシャル膜を作製でき、
更に、RHEED装置を搭載していることから、通常のスパッタリング法では容易でない結晶核生成や原子層レベルでの結晶成長の制御を行うことができます。
この装置は、DCとRFの両方の電源を備えており、これらを重畳させてスパッタリングさせることもできます。
また、複数種のガスを同時に導入できるため、反応性スパッタリングも行うことができます。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ 極高真空分子線エピタキシー装置 ~MBE1号機~ ++ | ||
(Eiko製, 一部研究室改造) | ||
EHV molecular beam epitaxy (MBE) system I | ||
極高真空チャンバー(7×10-9 Pa以下)において、RHEED(反射高速電子回折)で表面構造をリアルタイムでモニタリングしながら、エピタキシャル膜を成長させることができます。
結晶核が生成されるまさにその瞬間の様子を観察することができ、また、界面近傍での結晶構造や格子歪も瞬時に把握することができます。
そのため、新しい材料の創出や、構造制御が難しい材料の作製に適しています。
この装置には、原料をセットするポートが4つあり、EBガン(3 kW)とKセルの組み合わせによる多元蒸着も可能です。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ 超高真空分子線エピタキシー装置 ~MBE2号機~ ++ | ||
(Riber製, 研究室改造) | ||
UHV molecular beam epitaxy (MBE) system II | ||
上記分子線エピタキシー装置Ⅰと同様な機能を有し、超高真空チャンバー(4×10-7 Pa以下)において、
RHEED(反射高速電子回折)で表面構造をリアルタイムでモニタリングしながら、エピタキシャル膜を成長させることができます。
この装置には、原料をセットするポートが6つあるため、多元蒸着に適しており、系統的に合金組成を変化させる実験も行うことができます。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ 高真空アークプラズマ蒸着装置 ++ | ||
(研究室自作, ULVAC/アドバンス理工製プラズマガン使用) | ||
High-vacuum arc plasma evaporation system | ||
パルスアーク放電を利用するため、プロセスガスのArなどを用いずに、高真空中で原料をプラズマ化させることが出来ます。
また、抵抗や電子ビームによる加熱蒸着に比べて、蒸着可能な原料の選択幅が広く、合金も扱うことが出来ます。
ただし、導電性がある材料に限られます。
そして、製膜速度が速く、更に、飛来粒子のエネルギーが高いため、基板と膜の密着性も高い、といった特徴があります。
そのため、数~10 μm程度の厚膜の形成に適しています。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ パドル電解/無電解めっき装置 ++ | ||
(山本鍍金試験器製) | ||
Paddle electro/electroless plating system | ||
めっき法は、スパッタや蒸着などの気相成長法に比べて、形成できる膜の純度は低下するものの、製膜速度が極めて速いため、数十μm以上の厚膜の形成に適しています。
また、揺動装置(電解めっきは水平、無電解めっきは垂直)を用いてめっき液を撹拌し、基板上に均質に材料を析出させことが可能であるため、1リットルの水槽で比較的大きな面積の膜を形成することが出来ます。
めっき条件としては、めっき液の構成原料に加えて、温度、pH、電流密度等を制御します。 マニュアル(研究室のみ) | ||
++ 高真空磁場中熱処理装置 ++ | ||
(研究室自作) | ||
High-vacuum heat treatment system under magnetic field | ||
高真空かつ磁場中で熱処理を施すことにより、酸化を抑制した状態で試料に誘導磁気異方性を付与することが出来ます。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ 恒温恒湿器 ++ | ||
(ESPEC製 SH-222) | ||
Temperature and humidity control chamber | ||
-20~+150℃の温度、30~95%rhの湿度の範囲で環境を制御でき、試料の耐食性の試験を行うことが出来ます。 マニュアル(研究室のみ) |
: : : 構造解析装置 : : : | ||
++ 反射高速電子回折装置 ++ | ||
(ARIOS製 303-EGなど) | ||
Reflection high-energy electron diffraction (RHEED) system |
15 kV程度で加速した電子線を試料表面に数度程度の極浅い角度で入射し、回折を起させることにより、広域の2次元逆格子マップを得ることが出来ます。
表面の原子層レベルでの結晶構造や結晶方位、格子定数、格子歪といった結晶特性に関する情報を把握することできるため、
エピタキシャル成長制御を行う上で強力な構造評価法となります。
また、in-situでの評価も可能であるため、結晶成長中や相変態の挙動なども捉えることが出来ます。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ X線回折装置 ++ | ||
(YNU機器分析評価センター利用,Rigaku製 SmartLab) | ||
X-ray diffraction (XRD) system | ||
Cu-Kα線を用いた面外(2θ/ω),面内(2θχ/φ),反射率,極点図形,逆格子マッピングの測定が可能なX線回折装置です。
面外測定では膜表面と平行な格子面,面内測定では膜表面と垂直な格子面に対して回折を起させることができ,結晶構造の確認や格子定数、配向分散、規則度の定量解析を行うことが出来ます。
反射率測定では膜厚,密度,層構造,界面粗さなどの情報が現れます。
極点図形や逆格子マッピング測定では配向性やエピタキシャル方位関係を確認できます。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ X線光電子分光装置 ++ | ||
(YNU機器分析評価センター利用,ULVAC-PHI製 Quantera SXM) | ||
X-ray photoelectron spectroscope (XPS) | ||
別名、エスカ(ESCA: Electron spectroscopy for chemical analysis)とも呼ばれ、軟X線を照射することにより物質から放出される光電子を検出し、エネルギー測定を行います。
そのため、軽元素を含むほぼ全ての元素の組成分析が可能であり、更に、化学結合状態も調べることが出来ます。
また、測定領域は表面から数nm程度の深さに限られますが、スパッタエッチングを組み合わせることにより、深さ方向の分析も可能です。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ 原子間力顕微鏡 / 磁気力顕微鏡 ~SPM1号機, 2号機~ ++ | ||
(SII Nano Technology製 SPI4000/SPA-300HV) | ||
Atomic force microscope (AFM) | ||
/ Magnetic force microscope (MFM) I & II | ||
探針と試料間に作用する物理量を検出し、微小領域の形状や物性を測定する走査型プローブ顕微鏡です。
原子間力を用い、表面形態を観察するものが原子間力顕微鏡で、試料表面に対して垂直方向の分解能は極めて高く、条件の最適化により面内方向も原子分解能を持ちます。
一方、磁性探針と試料との間に働く磁気力を用い、磁化状態を観察するものが磁気力顕微鏡で、研究室自作の磁性探針により世界トップレベルの空間分解能を実現しています。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ 電界放出形走査電子顕微鏡 | ||
/ エネルギー分散型X線分光装置 ++ | ||
(YNU機器分析評価センター利用,日立ハイテク製 SU8010) | ||
Field-emission scanning electron microscope (FE-SEM) | ||
/ Energy dispersive X-ray spectroscope (EDS) | ||
走査電子顕微鏡は、試料に電子線を照射し、発生する二次電子等を利用して、形体観察を行う顕微鏡です。
焦点深度が深いため、3次元的な像を取得できます。
また、電子線照射時に試料から発生する特性X線を利用して、組成分析を行う装置がエネルギー分散型X線分光装置です。
この分光装置では、軽元素を除く元素を評価することが出来ます。 マニュアル(研究室のみ) |
: : : 磁気物性評価装置 : : : | ||
++ 試料振動型磁力計 ++ | ||
(東英工業製 VSM-P7) | ||
Vibrating sample magnetometer (VSM) | ||
一定振動数および一定振幅で試料を単振動させ、試料近傍に設置された検出コイルに生じる誘導起電力により高感度で磁化を検出する磁力計です。
電磁石により静磁界を発生させ、プラスからマイナス、マイナスからプラスへと掃引することにより、磁化曲線を描くことが出来ます。
磁化検出感度は2×10-6 emuで、現在使用している印加磁界強度は10 kOe(1 T)までとなっています。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ 交番磁界印加式 B-Hカーブ測定装置 | ||
/ 歪ゲージ検出式 磁歪測定装置 ++ | ||
(研究室自作) | ||
B-H curve measurment system using alternating magnetic field | ||
/ Magnetostriction measurment system using strain gauge | ||
励磁用コイルで試料に交番磁界(~1000 Hz)を印加し、試料内の磁束変化を検出コイルで捉え、積分を行うことによりB-H曲線を取得する装置です。
50 mm×10 mmの大型試料も、小片に切断することなく、そのまま測定可能な仕様としています。
また、歪ゲージを用いることにより、バルク材料の磁歪測定も行うことが出来ます。
印加可能磁界強度は1 kOe(100 mT)強で、軟磁性材料を対象にしています。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ 回転磁界印加型 磁性薄膜用 磁歪測定装置 ++ | ||
(ネオアーク製) | ||
Magnetostriction measurment system | ||
under rotating magnetic field for magnetic thin film | ||
小型暗室内の除振台上に設置された安定化He-Neレーザを用いた高分解能レーザドップラー変位計により、片持ち梁状にした試料の反り量を計測します。
また、回転磁界を用いるため、初期磁化状態を考慮せずに、磁歪定数を評価することが出来ます。
更に、高感度であるため、剛性の高いMgOなどの単結晶の上にエピタキシャル成長させた単結晶膜の磁歪特性評価も可能です。
印加可能磁界強度は1.2 kOe(120 mT)です。
なお、変位量が大きな厚膜の磁歪測定には、後述のフィゾー干渉計検出式 磁歪測定装置を用います。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ フィゾー干渉計検出式 磁性厚膜用 磁歪測定装置 ++ | ||
(研究室自作) | ||
Magnetostriction measurment system | ||
using Fizeau interferometer for magnetic thick film | ||
フィゾー干渉計により、片持ち梁状にした試料の反り量を計測します。
フィゾー干渉計は、マイケルソン干渉計等に比べて、参照光と測定光の共通光路が多く、外乱の影響を受けにくいため、高分解能が必要となる磁性膜の磁歪測定に適しています。
また、この磁歪測定装置では、レーザー室、干渉室、干渉縞観察室を分離することにより、温度変化による影響を極力低減させた仕様にしています。
なお、前述の回転磁界印加型 磁歪測定装置と同等な測定分解能を持ちますが、変位量が小さな薄膜の磁歪測定には、セットアップが容易な回転磁界印加型 磁歪測定装置を用います。 マニュアル(研究室のみ) |
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++ 振動発電評価装置 ++ | ||
(研究室自作) | ||
Characterization system for vibration power generation | ||
振動数(~300 Hz)と加速度(~2 G)が可変な振動発生装置と空間磁場を均一に制御できるヘルムホルツコイルを組み合わせた電磁誘導式および磁歪式の振動発電評価装置です。 マニュアル(研究室のみ) |
: : : その他装置 : : : | ||
電気抵抗測定装置 | ||
電子天秤 | ||
光学顕微鏡・実体顕微鏡 | ||
研磨装置・ボール盤・ダイヤモンドカッター |